2020年04月07日
今年の博多どんたくは中止!松囃子と山笠は?【新型コロナ】

※画像はイメージです
毎年5月3日、4日に行われる『博多どんたく港まつり』。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となるという報道がありました。
例年200万人を超える人出がある、博多どんたく。
例年、雨天によるパレード中止はありますが、開催前から全体的に中止と発表されるのは初めてとのこと…。
パレードに参加するために準備や練習をしていた団体なども残念でなりません。
関係機関におかれても同じで、中止は苦渋の決断だったこととおもいます。200億円を超える経済効果が見込まれるだけに…丸ごとなくなるわけですから、大打撃となるのは大きい…。
福岡商工会議所の藤永会頭は会見にてこうコメントしています。
「開催したい気持ちはいまだに強いが、今準備にかかること自体、集団感染のリスクがある。ビッグイベントを開催する構図はどうしても描くことができない」
西鉄の花自動車の運行も中止になると思います。
なお、博多どんたくの起源ともされる『博多松囃子』はどうなのでしょう。
実施される場合、「感染防止の対策をおこない規模を縮小することになるかもしれない」というのが、博多どんたくの中止の報道時の段階では示されていましたが…
のちに、「感染のリスクがなくなるまでは開催を延期する」こととし、どんたくの日程での実施は中止が決まりました。
『博多松囃子』は本来、小正月(旧正月15日)の行事で、新年を祝う民俗行事であることでも知られています。
博多松囃子の起源については、治承3年(1179年)に没した平重盛を追悼するため始まったとするなどの説があります。
小正月に領主の元へお祝いのため出向いていたようです。小早川隆景が名島城で、正月に松囃子の訪問を受けたとの文献が残っています。その後は、新しい藩主である黒田家の福岡城へ博多から那珂川を渡りお祝いに行きました。
いまでは、博多どんたく港まつりの源流として、どんたくパレードの幕開けを飾るとともに町中を祝って回わります。
『博多松囃子』はまた、国の重要無形民俗文化財へ指定されたばかりだったんですよね。
そして、7月の『博多祇園山笠』に関しても、現時点で中止の方向で検討段階に入っています。(4月5日現在)
開催可否は、20日に正式に発表される予定です。
山笠に関しては、今年もし中止となれば、それこそ、戦時中ならびに戦後に数年中止されて以来、約70年ぶりのことになりますね。
そして、今年の一番山笠を務める恵比須流から続く流の順番は、来年以降にされることにもなります。
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4月20日、博多祇園山笠振興会の総会が予定通り行われ、7月の開催を見送ることが正式に決まりました。
博多に山笠のない夏が来るとは…