2017年03月14日

熊本市内を歩く(#4)富重写真所

熊本市内を歩く。4回目の今回は、新町にある「富重写真所」です。

上野彦馬のもとで写真術を学んだ初代の富重利平が1866年(慶応2年)に柳川で開業したのち、1870年(明治3年)に熊本市新町へ移転しました。
以来、熊本の近代を語る写真の数々を撮影し続け、今日に至っています。

そうした経緯から、日本最古の写真館とも言われています。

富重写真所の坪井川沿いに面した木造建物は1877年(明治10年)築(西南戦争で焼失するも同地で再築されたのが現在の建物)で、木造2階建ての建築となっています。
当時は、ガラス屋根を透過した光をいったん床に当て、バウンドさせた光を再度、壁面で捉え被写体を照らして、立体感を作り出す仕組みとなっていたようです。
また、文化庁の登録有形文化財、熊本市の景観形成建築物の指定を受けています。

万歳橋から見る建物。



周囲はすっかりビルやマンションなどになりましたが、当時はどんな光景だったのでしょう。

なお、熊本県教育委員会の調査報告書によると、写真の原板が842点、写真1176枚、カメラ機材379点など、膨大な資料が写真館に伝わっているという。
そうした1000枚を超える数の写真には、明治期の人や風景、さらには西南戦争の戦跡まで写されており、当時の熊本の姿がわかるのだという。(その半数近くが、県立美術館の収蔵庫に保管されています。)

写真館の正面にあるガラスケースには、いずれも明治期、富重写真所で撮影された小泉八雲らの肖像写真、そして、西南戦争で焼失する前の熊本城天守閣の写真が飾られています。
ちなみに、夏目漱石らもここで肖像写真を撮影されています。


(シャッターが下りていたので、道路側の建物の正面がちの写真は撮っていません。)

建物内部もそうですが、貴重な写真の数々も見てみたいものですね。


富重写真所
熊本市中央区新町2-8-5



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